スローモーション。
夢のような時を過ごした。
贔屓のチームの本拠地での一戦9回裏。
目の前を。
サヨナラホームランのボールが。
ライトスタンドに向かって通過した。
不思議だった。
あとでテレビで観たら。
あっという間にボールがスタンドへ飛び込んだ。
時間で言えば数秒から十数秒。
だけど目の前で観た時は。
全てがスローモーション。
目の前をゆっくりとボールが通り過ぎ。
相手チームのライトがゆっくり追いかけ。
その頭上をホームランボールがゆっくりと。
ボールがスタンドに飛び込んだその瞬間。
満員の本拠地の人が踊った。
その全てがスローモーションで。
全ての光景を見ていた自分がそこに居た。
実は、時間というのは便宜的なもので。
実は、時というのは人それぞれのもので。
動かせるもので。
伸び縮みするもので。
自由自在に扱えるものなのかも知れない。
自分がそう望むなら。
AWESOME!
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